【YouTuberに捧ぐ】YouTubeタグを一括取得するプログラムを作りました

こんにちは、KimYasです。
この度、任意の単語でYouTube検索し、ヒットした動画に付けられているタグを一括取得してグラフに表示するプログラムを作りました。
今回はその紹介をしていきます。

また、本プログラムはGitHubリポジトリに公開していますので、詳細は以下URLをご覧ください。
https://github.com/Malakir3/youtube_tag_grabber

YouTubeタグとハッシュタグの違い

YouTubeのタグとは、動画の関連するキーワードやテーマを示す、コンマで区切られた単語やフレーズのことです。タグは、動画の説明文やタイトルと並んで、動画の内容やテーマを説明するために使用されます。例えば、旅行に関する動画であれば、"旅行"、"観光"、"海外"などのタグを使用することがあります。

一方、ハッシュタグは、TwitterやInstagramなどのソーシャルメディアプラットフォームでよく使われる、#マークを付けたキーワードです。特定のトピックやテーマを表すために使用されるものであり、YouTubeでも使用可能です。

両者の違いは、そのタグを誰に向けて設定するのかという点です。

まず、コンマで区切るタグは、動画の関連するキーワードやテーマをYouTubeサーバーに対して説明する(=認識してもらう)ために使用されます。一方、ハッシュタグは、特定のトピックやテーマを視聴者に対して表すために使用されます。
つまり、コンマで区切るタグは、動画の説明文やタイトルと一緒に使用して、動画の内容やテーマをYouTube側に説明するために使用されるのに対して、ハッシュタグは、視聴者が特定のトピックやテーマに関連する動画を探す助けとするために使用されます。

KimYas

この記事では、コンマで区切るタグのことを、単にタグと呼んで説明していきます!

制作背景

YouTubeDataAPIを使って何かできないかと考え、当初は漠然とYouTubeDataAPIの公式ドキュメントを見ていました。その際に、動画投稿者が各動画に対して任意で付与できるタグの存在を知りました。

詳しく調べてみると、そのタグを視聴者が閲覧するには手間がかかることが分かりました。その反面、タグに設定された文字を知ることができれば、視聴者が新たな動画投稿者として同様の動画を投稿する際の助けになると考えました。

本プログラムを使用すれば、YouTube上の人気動画に付けられたタグを素早く収集し、可視化することができます。

前提条件

本プログラムでは、YouTDataAPIを利用します。そのためGoogleアカウントをご用意のうえ、Google Cloud ConsoleにてYouTubeDataAPI v3を利用可能なAPI Keyを発行しておいてください。

(公式)YouTDataAPIの概要
https://developers.google.com/youtube/v3/getting-started?hl=ja

環境

python -v 3.10.4

使用ライブラリ

  • google-api-python-client -v 2.78.0
  • matplotlib -v 3.7.0
  • pandas -v 1.5.3
  • python-dotenv -v 0.21.1

使用手順

1. 本プログラムで使用している前述の各ライブラリを、PCにインストールしてください。

$ pip install LIBRARY_NAME

2. ご自身のローカルPCで本プログラムを使用したいディレクトリに移動し、リポジトリをクローンしてください。

  例)デスクトップに作成済みのフォルダ"example"で実行する場合(OS:Windows)

$ cd ~/Desktop/example
$ git clone https://github.com/Malakir3/youtube_tag_grabber.git

3. 以下のファイル・フォルダの名前を変更してください。

.env_dummy → .env

graph_dummy → graph

4. ファイル".env"に定義している各環境変数に対し、YouTubeDataAPI v3のAPI Keyや検索ワード、検索数を設定してください。

なお、`CHANNEL_ID`は設定しなくても動作します。検索対象のYouTubeチャンネルを限定したい場合のみ、対象のチャンネルIDをこちらに設定し、`main.py`内のメソッド`youtube.search().list()`の引数に`channelId`を含めてください。

DEVELOPER_KEY = "YOUR_YOUTUBE_API_KEY"

YOUTUBE_API_SERVICE_NAME = "youtube"

YOUTUBE_API_VERSION = "v3"

CHANNEL_ID = "ANY_CHANNEL_ID" # 任意

SEARCH_WORD = "大乱闘スマッシュブラザーズ" # 例

MAX_RESULTS = "50"

5. main.pyを実行します。成功すれば、"graph"フォルダ内にjpg形式で画像ファイルが生成されます。

$ python main.py

課題、実装予定の機能

現状は、本プログラムを使用する環境を、利用者が各自で整える必要があります。そのため、使用開始のハードルが高い点が課題となっています。

今後は誰でも気軽に使用できるよう、アプリケーション化することを目指したいと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、YouTubeタグを一括取得するプログラムを開発した経緯と概要、そして使用方法について解説しました。

新人YouTuberにとって、多くの人に動画を見てもらうためには戦略が必要です。その戦略の一つとして、動画に効果的なタグを付与することが挙げられます。これは、自身の投稿する動画に適切なタグを付与することにより、他の投稿者の動画との関連性をYouTube側に認識させることができるためです。

しかし、適切なタグとはどのようなものであるのかを判断するのは困難であり、正解があるとも限りません。適切なタグを見極めることは、新人YouTuberにとっては大きな課題です。

この課題を解決するために、本プログラムを作成しました。本プログラムは、再生回数の多い人気動画に付与されたタグをグラフ化して出力します。このグラフを閲覧することで、人気動画の投稿者が付与するタグの傾向を把握し、適切なタグとはどのようなものであるのかを判断することができます。

KimYas

本プログラムが、新人YouTuberさんのタグ付け作業に役立つことを願っています!

KimYas